俺様紳士の恋愛レッスン
「――!」



私はまた、十夜の言いつけを守らなかった。

考えたって無駄だからと、私は十夜のコンサルに耳を塞いだ。



「お前が俺の言うことを聞いていれば、今の結果は変わってただろうな」



ほんの一瞬、十夜の眉間にしわが寄った。

私が十夜の言葉を思い出して、考えていれば、私はタカちゃんと別れられていた?



「どういうこと――」

「必要なことは全て教えた、そう言っただろ」



向けられたのは、拒否の意。



「お前に話すことはもう何もない」



肩を押して、私を優しく引き剥がした十夜は、感情を殺した目で私を見下ろす。



「コンサルは失敗、契約はここで終了だ」



突然の宣告に、驚きの余り言葉を失う。

沈黙の耳に響くのは、酷く乱れた心臓の音、屋根に弾かれる安っぽい雨音。

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