俺様紳士の恋愛レッスン
「忘れなきゃって考える度に片柳さんの顔が浮かぶでしょ。だから余計に忘れられないんだよ」

「な、なるほど……」



萌の端正な横顔には、妙に説得力がある。

そんなところも誰かさんに似ていて、余計に胸が痛く疼く。



「でも腑に落ちないなぁ、片柳さんの行動。突き放しておきながら最後は優しくキスした? なんかそれって……」



顎に手を当て、探偵のような仕草で私をじっと見つめる萌。



「片柳さんは『俺の言ったことを思い出せば別れられてた』って言ったんだよね? 何言われたの?」

「あぁ、それなら……」



私はスマホを取り出し、メモ帳のアプリをタップする。



「思い出せる限りでまとめたよ。ちゃんと考えようと思って。まぁ、今更だけど」



自虐的に笑いながら、萌にスマホを差し出した。

何度も読み返しては言葉の意図を探ったけれど、私の貧相な脳みそでは当然答えなど見つかるはずもなかった。

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