俺様紳士の恋愛レッスン
タカちゃんとは、もう恋人には戻れないということ。

タカちゃんのことは好きだけれど、恋愛の意ではないこと。

――十夜のことが、忘れられないこと。


何度「ごめんなさい」と言っただろうか。

こんな自分が嫌いだとか最低だとか、自分の否を訴える度に、これもまた自分を守ろうとする言い訳のように思えて、余計に嫌悪が募っていく。


やがて全ての想いを吐き出し、言葉が嗚咽に変わる。

タカちゃんは何も言わずに、私が落ち着くのを待っていてくれた。



「エンちゃん」



優しく声を掛けられて、ぐしゃぐしゃになった顔をゆっくりと持ち上げた。



「僕こそ、謝らなきゃいけないことがあるんだ」



タカちゃんは申し訳無さそうに笑うと、視線を机に落とす。

< 303 / 467 >

この作品をシェア

pagetop