俺様紳士の恋愛レッスン
「本当は女の子と連絡取ってるんじゃないの? だから見せられないんじゃないの?」

「おいエン……」

「私を選んだのは気まぐれなんでしょ? 飽きたら捨てちゃうんでしょ?」



「お願いだから捨てないで」と想いを込めて、十夜の背中を強く手繰り寄せる。

こんなことを言いたい訳ではないのに、アルコールの所為でストッパーが外れた感情は、次々と溢れて止まらない。



「私は十夜と違って経験豊富じゃないし、頭も良くないし、単純バカだしっ」

「エン」

「やっぱり言葉にしてくれなくちゃ分かんない! 十夜の口からちゃんと好きって言って欲しい!」



萌の忠告を守るどころか、『好き』を強要してしまった。

訪れた沈黙にほんの少し冷静さを取り戻すけれど、後に引けず、ぎゅっと細い身体にしがみつく。

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