俺様紳士の恋愛レッスン
「すみません、突然押しかけて」

「えぇまぁ、少し驚きました」

「でも家が近くなのは本当で、たまたま片柳さんを見かけたのも本当です!」

「そうですか。けれど今はプライベートです」



先程と同じ、人を制するような低い声。

拳を握り締めて、怯みそうになる気持ちを必死に保つ。



「でも、なんだか今朝の片柳さんと雰囲気が違うように見えたので」

「プライベートですから当然です」



……プライベート、プライベートって。



「ちなみに私も今、プライベートなんですが」

「はい。ですから篠宮さんも私などに構う必要はありません」



綺麗な顔から発せられる、一見綺麗な言葉。

しかしオブラートを剥がしてみれば、それは「プライベートに入ってくるな」というメッセージだ。



「ですが私のプライベートは私のモノです。だから誰を構おうと、私の自由ですよね?」

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