俺様紳士の恋愛レッスン
「ところで片柳さん、木崎さんはどちらに?」

「酔いが回ってしまったようで、ゲストルームで休んでいますよ」

「そうですか。まだ挨拶も出来ていなかったので、お水を持って様子を見に行ってまいります」

「お心遣いありがとうございます。宜しくお願いします」



萌は紅い唇を美しく結ぶと、「じゃあね、エン」と優雅に手を振って、ドリンクコーナーの方へと去っていった。

木崎さんのことにまで気が回る萌に、流石だなぁと感心していると。



「おい、何で言わねぇんだよ」

「は? 何が?」

「笹川さんが木崎さんを狙ってるだなんて聞いてねーぞ」

「え!? うそ、そうなの!?」

「どー考えても狙ってるだろ、あれは」



小さくなっていく萌の背中を、苦笑いで見つめる十夜。

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