俺様紳士の恋愛レッスン
「ちょッ、ドレスがしわになっちゃう!」

「そうだな」



同意の言葉とは反して、その唇は私の鎖骨に触れ、柔さを求めて下へと滑る。



「ダッ、ダメだよ!」

「覚えとけっつったろ。正当なお仕置きだ」

「なに言ッ……」



反論しようと開いた口は、下から強引に塞がれる。



「花嫁抱くのも、悪くねぇな」



ニヤリと描かれた笑みに、馴らされた身体はぞくりと震えた。


開けた背中を撫でる手が、キツく締められたドレスの中へと滑ってくる。

ダメだと分かっているのに拒めないのは、理性を揺るがすアルコールと、私を見上げる瞳が妙に熱っぽい所為だ。



「お前の花嫁姿を一生忘れないように、この目に焼き付けねーとな」

「ッ……」



これも彼の計算なのか、極上に甘い“飴”の台詞に、欠片の理性はまんまと持って行かれてしまう。



「とーやァ……」



もうどうにでもなれと、ぎゅっと彼にしがみついたその時。

コンコンと鳴るノック音が、私たちを現実に引き戻した。

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