好きだからキスして何が悪い?
好きな人のあんな場面を見たら、ショックを受けて当然だ。たとえ、下心がなかったとしても。
眉を下げる私だけど、文ちゃんは何も気にしていないように笑う。
「なんだ、そのこと? 菜乃が謝ることじゃないでしょ」
「それだけじゃないよ。琉依くんとふたりで、デートまがいのことした時だって……」
文ちゃんはいつも、好きな人が他の女子といるのを、ずっと間近で見ていたんだ。辛くないわけがない。
それなのに、何も言わずに私の心配ばかりしてくれて……。
「ごめんね、文ちゃん。今までずっと辛かったよね」
心苦しくなりながら謝ると、彼女は差し掛かった横断歩道の赤信号を眺めて言う。
「まぁ、辛くないって言ったら嘘になるけど」
「うぅぅ……」
「泣くな」
苦笑する文ちゃんは、涙目になる私の背中をぽんと叩いた。
「どれも菜乃のせいじゃないから! 今だからぶっちゃけるけど、琉依も菜乃のことが好きだったんだから、しょうがないじゃん?」
「…………へ?」
今、さらっと言ったけど……
ものすごく衝撃的な発言じゃなかった!?
眉を下げる私だけど、文ちゃんは何も気にしていないように笑う。
「なんだ、そのこと? 菜乃が謝ることじゃないでしょ」
「それだけじゃないよ。琉依くんとふたりで、デートまがいのことした時だって……」
文ちゃんはいつも、好きな人が他の女子といるのを、ずっと間近で見ていたんだ。辛くないわけがない。
それなのに、何も言わずに私の心配ばかりしてくれて……。
「ごめんね、文ちゃん。今までずっと辛かったよね」
心苦しくなりながら謝ると、彼女は差し掛かった横断歩道の赤信号を眺めて言う。
「まぁ、辛くないって言ったら嘘になるけど」
「うぅぅ……」
「泣くな」
苦笑する文ちゃんは、涙目になる私の背中をぽんと叩いた。
「どれも菜乃のせいじゃないから! 今だからぶっちゃけるけど、琉依も菜乃のことが好きだったんだから、しょうがないじゃん?」
「…………へ?」
今、さらっと言ったけど……
ものすごく衝撃的な発言じゃなかった!?