笑顔の裏側に
私も机に伏せる。

そして昨日のことを思い出していた。

初めて先生の優しさを素直に受け取ることができて。

今までずっと面倒だと思ってきたけど、ちゃんと私を見てくれていた。

不器用だけど、真っ直ぐで。

いつだって真剣だった。

そして、

“愛してる”

そう言ってくれた。

すごく嬉しかった。

お母さんには全く愛されていない私。

でもそんな私でも愛してくれる人がいる。

それだけで少し救われた気がした。

夜中、私のところに来てくれた。

来ないでって言ったけど、本当は助けて欲しかった。

誰かにそばいて欲しかった。

でも同時にあんな姿見せたくなかったのも正直な気持ちで。

嫌われることが怖かった。

その時気づいたんだ。

先生のことが好きなんだと---。

素直になれずにきつく当たってきたのも。

何かあったってバレてることはわかってたけど、必死に隠していたのも。

先生が好きだから。

暴力振るわれてるなんて言えない。

知られたくない。

痣だって見られたくなかった。

腫れ物に触るように扱われたり、冷たくされるんじゃないかって怖かった。

それに肌が汚い女だなんて思われたくなくて。

頑なに嘘を突き通していた。

だからその言葉が心に響いた。

お母さんに愛されたかった。

お母さんに認めてもらえなきゃ愛されなきゃ意味ないと思ってた。

でも好きな人に愛されるのはすごく幸せなことで。

愛してくれる人がいる。

その存在だけで十分だと気づいた。
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