笑顔の裏側に
「はっきり言うけど、目障りなの。早く悠くんと別れてくれる?」

私を見下ろすような体勢が、見下されているような気がして私も立ち上がる。

そして私もはっきりと告げた。

「嫌です。」

「こないだのことがあったのにまだ分かんないの!あんたのせいで悠くんは無理してるの!あんたは悠くんにとって邪魔なの!」

私の態度に腹が立ったのか、感情的になり始める。

「私だったら悠くんをもっと大切にしてあげられるし、自由にさせてあげられる。悠くんは優しいから、あなたに別れを告げられないだけなの!」

しばらく越川先輩の気が落ち着くのを待っていたけど、これは無理そうだ。

それにそこまで好き勝手言われて、黙っていられなくなった。

「確かに私は悠に迷惑をかけてます。悠に甘えてる。」

「分かってるなら‥

「だけど悠がそれでもいいって言ってくれるんです。その言葉だけを私は信じます。」

私の声が店内に響いた。
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