そばにいたいの、ずーっとね。
蘭ちゃんから連絡がきて
調子のいいホテルマンこと秋良さんから
ドライブに誘われて、2人はなんだから
信太郎さんと、あたしにも付き合えと。

ドライブかぁー。
楽しそう。
躊躇したあたしに
「もう、別れたんだし、ちゃんと信太郎さんと向き合ったら?」と。


裕也がいるからと逃げてた。
2人で会うことも、信太郎さんのことを深く知ることからも、逃げてた。

でも、それでも
信太郎さんの存在は、毎日毎日、あたしのなかで大きくなっていくのだ。



海沿いをドライブした。
昨日は深夜働いてたらしく
少し眠そうな信太郎さんと、ゲラゲラ笑い合うテンションの高い
秋良さんと蘭ちゃんと。

青い海と美しい景色。

裕也くんに別れを告げたものの、
振ってしまった
振り回してしまった
との思いが強くて心が沈んでいたけれど
潮風に吹かれているうちに
なるようになる!
あたしは、自分らしく生きるって決めたのだと、気持ちを新たにして。


ドライブ途中で
働く系列のホテルで
日帰り入浴させてもらう。
露天風呂でのんびりして、はげちゃったお化粧もそのままで
また車へ。

顔、見ないでねと言うと

男子2人は
自然なほうがいいんだぞ。
俺たちなんて、パンツはいてないぞって笑わせた。

かなり夜も遅くなり

送られて家の前に着いた時は
離れるのがすごくさみしくなってた。


夜、楽しかったお礼の言葉と
次は2人で会いたいな
と伝えた…。

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