そばにいたいの、ずーっとね。
『…でね、さよちゃんがね…
すっごいおかしくってね!
山崎さんがね、それ、風呂上がりやんって…』
『…麻友、会社楽しそうだな、
男もたくさんいるみたいだし。
俺、一つもおもしろいことないしな。
いいよな、そっちは。』
最近、こんな感じの裕也のグチ。
毎日の電話タイムも裕也の機嫌をうかがう。
時々、もういいって
電話が終わっちゃうことも。
憂鬱。
『…あ、裕くん。
明日は蘭ちゃんちで宅飲みだから。
夜、電話タイムできないかも。』
『…へぇ。
蘭ちゃんちね。ふぅん。』
信じてないのか、また機嫌悪いし。
最近、裕也はそう。
電話だけじゃない。
どこかにでかけるとか
女友達と買い物にいく、
一つ一つに機嫌が悪い。
どうして、楽しんでおいでの一言が言えないんだろう。
裕也もでかけたらいいのに
って言ったら
俺はいいんだ、楽しいことなんかないし
趣味もないしな。
だからって。
これじゃ、わたし、出かけるって言えないよ。
合コンにいく、なら叱られても仕方ないけれど。
なんで、わたしまで裕也に合わせないとならないの。
面白いことない?
毎日聞かれて、面白い話して
したらしたで楽しそうだと
不機嫌で。
彼の機嫌に合わせて
毎日の電話やLINEをまつ。
めっきり、ともだちとの付き合いも減った。
彼氏がいるから
女友達との付き合いは減る
それは、どの女友達も同じ。
だけど、彼はそばにいないのに。
いつも楽しそうな麻友が好きだと言ってくれたのにね。