そばにいたいの、ずーっとね。

久々に会った蘭ちゃんは
相変わらず、綺麗でポジティブ。
今はフリーだからと
合コンには積極参加。
付き合ってみないとわかんないでしょ?
と、デートやドライブに出かけていく。

やんわりと一度のデートで断る術で
変なことにはならず
その後も友達として
たくさんの男友達がいて。

でも、ほんとに、好きになった相手には
一途で尽くすことも
まだ前の彼が1番で忘れられてないことも、わたしは知ってるよ。

そんな蘭ちゃん…

ビールの缶を握りつぶして
眉間にシワ!

「なんだよ!
まだ、裕也くん、そんなこというの?
じゃ、麻友にどうして欲しいのさ!
まったく、わからんね、あたしには!」

怒ってる…めっちゃ…はは…

「だーかーら
付き合う前にいったじゃん!
麻友は甘えベタで、融通きかないんだから、遠恋には反対って!
しかも、裕也くんってかなり他力本願だよね?
楽しくないから麻友に楽しい話しろって
…自分でさがせよ!楽しみ」

ごもっともです…はは…

「最近、誘っても
飲み会はNG、BBQもこない、
ヨガ教室も辞めちゃったでしょ?
家にこもって、アクセ作ってたかと思えば、それも、投げ出して。
なんなの?」

「裕也が俺のためにだけ
笑っててっていうんだ。
裕也が、電話してくるときは
家にいないとだし。」

蘭ちゃんが真面目な顔でいう。

それで、麻友は幸せなのかと。

「麻友は変わったよ。
あまり笑わなくなったし
いつもぼんやりしてる。
麻友らしくない。
夏実も心配してるんだよ、ランチ誘っても麻友がこないって。」

親友、2人に
たくさん心配させてるね、わたし。

ごめんねといいかけると
心配は当たり前でしょっ!
と怒る蘭ちゃんに
少し笑った。

「ね、スマホいいの?
さっきから光ってるけどさ、裕也くんでしょ?」

「うん、たぶん、ずっと
ヒマだヒマだはいってるわ。
既読にしたら、返事しないと
怒るから。このまま…」


顔を曇らせた蘭ちゃん。

「麻友、少し、ちゃんと考えてみて。
今の状態ふつうじゃないよ?
なにがおかしいか、麻友がどうしたいか
考えてね。」


ぅん、わかった、蘭ちゃん。
考えてみるね。

遅くなったので今夜はこのままお泊り。
蘭ちゃんの最近知り合いになった、面白い男の子の話を爆笑しながら聞いて
泣きながら眠った。

ありがと、蘭ちゃん。


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