坂道では自転車を降りて
「お前に目が♡だった時期もあるぞ。」
「いっ!!」
それは、気付いてたら、、なんか、、したかったかも。
「もう醒めたみたいだけど。」
川村は意地悪そうな笑みを浮かべた。
「。。あっそう。」
がっかり。

「彼女、惚れっぽいの?」
「その言い方は語弊がある。感受性が強いと言った方が正確だ。なんか、ピンと来る才能とか作品に出会うと、しばらくその事で頭がいっぱいになるんだ。」
ずいぶんなオブラートだな。普通に惚れっぽいで良いんじゃないか?
「で、絵を描く。」
「ああ、そうなんだ。」
 確かに、絵を描いてたな。そっか。俺の脚本に目が♡だったのか。それにしても川村は彼女の事をよく分かってるな。
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