坂道では自転車を降りて
「もう、嫌になった?変な子だから。。」
「いや、金曜はほら、早めに終わったから、原と帰ったんだ。君が待ってるなんて、思ってなくて。」
「触ったらダメって言ったから?原くんにだっこされたから?」
「本当に、怒ってなんかないよ。そんなことで怒らないよ。」
「。。。。。でも、だったら、ひと言くらい。」
「だって、約束してたわけじゃないじゃん。」
「でも、その後も、図書室にも来ないし、電話もメールもないし、今日だって、ちっとも楽しそうじゃない。」
悲しそうに笑う。
「それはっ。」
君が田崎と、一緒にいたから。。

「でも、大野さんだって、電話もメールもくれなかったじゃないか。自分から掛けたらいいだろ。」
「。。。。。そりゃ、そうだけど。」
「だろ?」
「そうだね。ごめん。もういいや。」
言うと、不満そうな顔でぷいっと横を向いた。なんだよ。俺が苛めてるみたいじゃないか。

「よくないよ。なんでそんな顔してるの?」
 何が不満なのか、ムッとしていた彼女は、深呼吸をしてから下を向いた。俯くこと数秒。顔を上げた時には何事もなかったような優しい笑顔で俺をみた。
「別に、いつもと同じだよ。」

知ってるから、しらじらしく見えるけど、知らなかったらきっと気付かない。本当にいつもの笑顔に見える。すごいとしか言いようがない。
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