坂道では自転車を降りて
学校来てないだろ。どこにいるの?

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 次の日、学校は球技大会だった。球技大会が終わったらもう夏休みだ。自分の登録種目のスケジュールをチェックしたら、その他の時間は基本フリーだ。もちろん、同じクラスの試合を応援するのが普通で、クラスによっては応援団などを組織して盛り上がる。俺のクラスは、こういった時にはそこそこ盛り上がる。昼休みという概念がなくなるので、昼休みに図書室で会う事は多分できないだろう。
『一緒に帰ろう。またメールする。』彼女にメールを送った。

 今年はフットサルをやらされた。暑い7月に外でサッカーって、文化部の俺にはかなりキツいものがあったが、やるからには楽しむのが俺の流儀だ。そのほうが余計なことを考えなくて済むし、時間が早く過ぎて、放課後が早く来る。去年は彼女が応援してくれた。たまたま居合わせただけだったのだろうけど、対戦相手の鈴木先輩ではなく俺達のチームを応援してくれた。すごく嬉しかったのを覚えている。彼女は今年は何に出るんだろう。俺が応援に行ったら、、いや、今日は止めた方が良いかもしれない。

 人の流れの中に彼女を捜す。彼女のクラスのチームが出ている試合を見かけたが、彼女の姿はなかった。遠目でも友達と笑い合う顔が見られたら、それだけできっと気持ちが軽くなるのに。がっかりしながら歩いていると、織田に出くわした。織田は俺を捜していたらしい。

「昨日、あれからどうなったんですか?大野先輩、今日、休んでるでしょう?」
「え。」
休んでるって、学校に来てないのか。
「昨日、会えたんですか?」
「会った。少しだけど話もした。」
「それで?」
「今日も会ってくれるって、言った。。はずだ。」
「でも学校に来てないみたいですよ。」

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