坂道では自転車を降りて

何があったんだ?小学校からほぼ皆勤賞だって、この前言ってたのに。
「連絡してみる。」
「俺もしていいですか?」
一瞬、迷う。まさか、俺に会いたくないから、学校休んだのか?登校拒否みたいに腹が痛くなったんだとしたら。。。
「お前は、、、、お前の好きにしろ。」
織田に電話をするなと言う資格は、もう俺にはない。

 教室に取って返して携帯を取り出す。教室では1回戦突破のねぎらいの言葉を受けた。そうだった。2回戦があるんだった。一応授業中だ。教室で電話をかけるのは気が引けたので、部室へ向かう。2回戦の時刻も迫っていた。部室で携帯を開くと、メールに返事が来ていた。

『了解。』
了解??一緒に帰ろうってメールした筈だ。学校に来てないのに、了解ってどういうことだ?何か勘違いしているのか?それとも、欠席のほうが織田の勘違いで、彼女はちゃんと学校に来てるのか?確かに、そちらのほうが可能性が高そうだ。学校にいるなら電話はマズい。

メールを打った。『帰れるようになったらメールする。早く君に会いたい。君の顔が見たい。』これは送信できないな。我ながら、恥ずかしいメールを打ってしまった。でも破棄するのも気が引けて、保存箱に保存した。なんと打とうかと考えている間に2回戦の呼び出しがかかった。

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