坂道では自転車を降りて
 俺は彼女の鞄を持ってやろうとしたが、今日は軽いから大丈夫と断られた。駅を出てバス停へ移動すると、バス停には微妙な人数。座れるだろうか。

「どうする?一本とばす?」
「あー、次はいつ来るの。」
 いつもの通学時間なら次のバスを待つところだが、昼はバスが少ない。次のバスまで20分もある。バス停で立ったまま20分待つのも、それはそれで辛そうだし、乗ったら20分あれば着いてしまうだろう。

「乗ろうか。」
「うん。」
最後尾に並び、バスを待っていると、ふいに彼女は列からはなれ、近くにあった壁にもたれた。俺に掴まってくれても構わないのに、思いながら、そこまで親しくないもんな。と1人納得する。

「大丈夫?」
声をかけると、
「大丈夫だよ。並んでて。」
と言われた。並んでいたら、座れる可能性も少しはあったので、俺は列に並んでおいた。
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