GOLD BOY〜不良彼氏〜
さっそく始まったボーリング大会。
ルールは、男女のチームはハンデとしてガーターを出さないようにキッズレーンでやってもいいことになった。
そしてビリだったチームには、今日の夜ご飯を奢ってもらうことになり、
ブービー(下から二番目)のチームには、このボーリング代を払ってもらうことになった。
そのルールを聞いて、負けず嫌いな葵は俄然やる気満々だった。
「絶対負けらんねぇ」
「でもガーター無しだから負ける確率は減ったよね」
「ああ、お前は玉投げてりゃいいからな」
キッズレーンでやることに葵はプライドが無いのか、ただ賭けに勝つことだけを考えてた。
私だってもちろん、キッズレーンでやってくれた方が俄然やる気出てくるからいいんだけど、
何か、高校三年生にもなってボーリングをキッズレーンでやることが恥ずかしくも思える。
私の中の変なプライドが、キッズレーンですることを邪魔していた。
「その代わり1ピンも倒さなかったら、夜は眠れないと思え」
「っ!無理無理!」
「無理じゃねぇ」
「絶対、夜寝る!」
「寝かせねぇっつってんだよ」
キッズレーンでガーターを出すことは無くなり、さっきまでのプレッシャーが無くなったのに。
葵は更なるプレッシャーを私に与えた。
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