GOLD BOY〜不良彼氏〜
彼氏をおいて帰る今カノに、キラキラのモデルオーラ満載のスマイルをかます元カノ。
そして、私には見えた。
元カノ、いや舞子さんが勝ち誇ったようにニヤリと妖しげに笑ってるのが。
「今日は少し葵を借りてもいいかな?相談したいことがたくさんあるの」
まだ小声で何か言ってる葵を無視して立ち去ろうとした丁度その時、舞子さんが言った。
ふーん?たくさんの悩みねぇ?
キラキラのモデルオーラ満載のスマイルをかましておいて、たくさんの悩みねぇ?
そんなの本当にあんのかねぇ?
………なんて言えないから、
「そんなの全然いいですよ、どんどん借りちゃって下さい」
「ほんとに?ありがとう。男の相談をするのは男が一番だからね」
気の利いた親切な言葉を口にした。
葵だって舞子さんと話したいらしいし。
私は邪魔らしいし。
舞子さんは私を引き止めようとはしないし。
邪魔者は消えてあげる。
「それじゃあ、また」
今度こそ出て行こうとした時だった。
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