GOLD BOY〜不良彼氏〜
「本当に重くない?」
「うん」
「本当に本当?」
「本当に本当」
「超重くない?」
「むしろ超軽いよ」
「お世辞じゃない?」
「うん、本音」
「実は重いって―…」
「思ってないから」
だって気になるし!
私重くないかなって!
実は心の奥底で『何だコイツ超重いんだけど。マジありえねぇ』とか思ってるんじゃないかって!
お世辞で余裕って言ってるだけなんじゃないかって!
思っちゃうのが乙女心ってやつなの!!
「はい。ちょっと待っててね」
慎悟くんは倉庫裏の駐車場に停めてあるバイクの上に私を下ろして、そう言った。
「え?」
「俺も手伝ってやんないと、葵1人じゃ負けちゃうかもしれないじゃん?」
「………」
「美鈴ちゃんは待ってて。すぐに葵と帰ってくるから。ね?」
「……うん」
慎悟くんが言うから本当だろうと思う私は完全に慎悟くんを信じてて、大人しく待ってることにした。
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