GOLD BOY〜不良彼氏〜
2人が将来の目標だってこと。
2人のことは尊敬してるってこと。
2人が本当に大好きだってこと。
ちゃんとお母さんに伝わるように、何度も同じことを、うざいほど繰り返して話した。
話し終わった私は『そういう、ことなの』と息切れしていて、自分でも感情を入れすぎたなって思った。
そんな1人でうざいほど話した私に、お母さんは大爆笑しだした。
「……え?」
な………なに………?
私なんか変なこと言ったっけ?
お母さんに大爆笑されるようなことを言った覚えがない私は、隣で大爆笑するお母さんをただ見てることしかできない。
笑いが収まってきたお母さんは呼吸を整え、近くにあったコップに入ってる水を飲んだ。
「まさか美鈴がそんなこと言うなんて思わなかったよ」
「……どういうこと?」
「覚えてないの?」
お母さんはそのあとに『嘘でしょ?』って付け足した。
「今まで、あたしと克哉のこと『好き』って言ったことないんだよ?」
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