しあわせのかたち
あれは、先月末の事。

その日も、私は残業をしていた。

月末になると、残業が多くなる。

ちなみに、その日は、私と弥生、碓井主任に男性社員の二人、計五人が残業をしていた。


あぁー、終わらないー!!


心の中でそんな事を叫びながら、私はパソコンと睨めっこをしながら、必死にキーボードを打つ。


「ふぅ……。あと少し」


私の隣の席の弥生は大きなため息を吐き、そう呟く。


「えっ!?ヤバい、私も頑張らなきゃ」


弥生の言葉を聞いた私は、さっさと終わらせようと、必死にキーボードを打つ。

その時……


「差し入れだ」


いつの間にか外に出ていた碓井主任が、コンビニのビニール袋を軽く持ち上げ、残業をしている私達に見せる。


「疲れている時は、糖分を取った方がいい」


「その方が、効率が上がるぞ」と、缶コーヒーとチョコレートをみんなに渡してくれた。


「少し、休憩でもするか」


碓井主任のその一言で、私達は缶コーヒーを片手に世間話をしながら休憩をした。


15分くらいが過ぎた頃……


「さっ、あと少し頑張るぞ」


缶コーヒーをグイッと飲み干した碓井主任の一言で、私達はまた黙々と仕事を再開したのだった――…


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