それでもあなたと結婚したいです。
私を真剣な瞳に映して、千春さんは答えを待っている。
「………分かった。」
初めての時よりドキドキして、心臓が痛いくらい高鳴る。
千春さんは私にキスをしながらワンピースの背中のファスナーを下ろした。
肩からワンピースが外れてスルッと床に落ちる。
下ろし立てのベビードールが露になった。
「あの………その…ヤル気満々って思わないでね?女としてのただの気合いってゆうか…テンションを上げるためにってゆうか…………」
「可愛いよ。」
照れて早口になる唇を制止して、千春さんは笑った。
私よりも数段セクシーな笑顔で………
「あれ?………これ………。」
「エヘヘ…。ホテルのサロンでやって貰ったの。可愛いでしょ?これも合わせてあるんだ。」
私は指を揃えて、ネイルを見せた。
「 Take your pick ? 好きな物を…選べ ?」
「お風呂くらいは一緒に入れると思って………。」
私はお腹に小さくペイントされたスイーツの絵をチラリと見せた。
「もしかして………エッグタルト?」
「ピンポーン!!他にも色々隠れてるよ!探してみる?」
「本当に好きな物を選んでいいの?」
「いいよ!今日はエッグタルトしか用意してないけど明日、必ず買ってくるから!!さぁ、どれにする?」
「じゃあ、………これにする!」
「わぁっ!!」
千春さんは軽々と私を抱き上げるとそのまま歩き出した。