Am I What Colors?ー元姫の復讐ー



神様からの、プレゼント……?


…それは、蓮央がついた優しい嘘?



「ぼく、パパとおなじいろがいい!パパみたいに、なりたいから!!」


「葵…………」



ミラーに映る蓮央の顔が、切なく歪んでいる。



きゅっと、胸が締め付けられた。


どうして黒髪に産んであげられなかったんだろう。


そうすれば、蓮央も葵も、こんなに悩むことなんてなく普通に生きられたのに……。


そう考えると、涙が出てくる。



「お母さん……なかないで?」



葵の小さな手が私の頬を撫でる。



「ぼくね、パパのあおいかみも、お母さんのくろいかみも、だいすきだよ?だから、じぶんのかみもすきなんだ!」



へへっと笑う葵。


あぁ、だめだな、わたし達。



一番強いのは、葵だ……。



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