運命のブレスレット

〜ちょこっと遡って和馬SIDE〜

「失礼します。」


そう言って走り去って行った萌南ちゃんを見ながら司が呟いた。



「やっべーな、俺。」


「萌南ちゃんのこと?」


「そーだよ!ってかそれ以外に何があんだよ?」


そう言って項垂れる司。


「萌南ちゃん、思ったより凄いな。」


「え、昔からあんなんじゃねぇの?」


「うーん、小さい頃よりも怖くなってる。」


関西にいる間に強くなったのかな?


「そーか、まぁあーゆーとこに惹かれたんだけどな。」


そう言う司の横顔が辛そうだ。


「どした?お前?」


「ん…さっき大谷さ好きな人いるって…言ったよな…」


「あぁ…」


俺も気になった。


「俺、ちょっと気になって…」


「うん…。」


実を言うと俺もかなり気になってる…


それには深い事情があるんだけれど、場合によっては非常にヤバいことになるんだ。




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