イジワル上司の甘い求愛

「だ、だけど、私たちこの4年間ずっと……」

「『犬猿の仲』って言われてるもんな」

浦島さんは私の言葉を遮って、少年のように白い歯を見せて大きく笑う。


私は浦島さんの言葉に小さく頷く。

「チャキが俺のこと、避けていることは痛いくらいに分かってた。わだかまりをどうにか解消したいと思って奮闘した時期だってあったんだ」


うん、なんとなく覚えてる。確か2年くらい前のことだ。

きっとその頃は課長にも協力してもらっていたんだろうけど、やけにペアで仕事を組むことが多かった。だけど、そのうちわだかまりの解消どころか私がミスを連発して浦島さんには多大な迷惑をかけたんだった。


そうこうしているうちに部署内に重たい空気が流れるようになって、課長からペア解消を言い渡されたんだった。

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