イジワル上司の甘い求愛
「俺正直な話をすると、企画部で頑張ることが出来たのはチャキのおかげなんだ」
「へっ?!」
浦島さんが思いがけないことを言ったから私は目を真ん丸くして素っ頓狂な声をあげてしまう。
「高校の後輩が同じ部署にいるんだ。しかも、仕事は楽しそうにしながら、どんなことだってスポンジみたいに吸収するデキル後輩。負けられないし、弱いところなんて見せれないだろ?」
で、できる後輩って、私?
さっきから浦島さんの話が突拍子もないことばかり言われている気がして、頭が追い付いていかない。
「男は少しでも好きな女の子の前では格好よく見せたい生き物なんだよ」
キョトンとした私の反応に、浦島さんも困ったように笑いながら目の前に置かれたジントニックを一口飲んだ。
喉仏が上下に動くのがやけに色気を感じる。