イジワル上司の甘い求愛

「チャキ?」

呼ばれたことに気が付いて、ゆっくり振り返る。

「おっ、やっぱりチャキじゃん!!綺麗になったな」

私に声をかけてくれたのは、『逞しい』という言葉が似合うがっしりとした体格の男性だった。


確か、浦島さんとバッテリーを組んでいた当時キャッチャーをしていた私より2つ年上の先輩だ。

それから隣に並んでいる小柄な男性も、その隣の八重歯が印象的な男性も見覚えがある。


「俺、俺!!キャッチャーだった星川!!ドレスなんて着ているとなんかモデルみたいだな」

そうそう、星川さんだ。
先輩マネージャーによくちょっかいを出して、怒られていたことをよく覚えている。

星川さんは私を頭のてっぺんからつま先まで舐めるように眺める。

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