イジワル上司の甘い求愛
「浦島さんの努力、浦島さんが好きな人に認めてもらえたらいいですね」
「お前だよ、チャキ」
心からそう思って唇から漏れ出た私の言葉を聞いた浦島さんが、間髪入れずにはっきりとそう言った。
へっ??
キョトンとしてしまった。
頭が真っ白になって、それで時間が止まった感覚に陥る。
「なんて顔してるんだよ?」
浦島さんは困ったように眉を潜めて大きな右手で顔を覆う。
浦島さんの手で覆われていない耳が真っ赤になっていることに気付いたら、急に心臓が痛いくらいに大きく音をたて始める。
「俺は、チャキが好きなんだよ」
浦島さんはもう一度絞り出すようにはっきりとそう告げた。