イジワル上司の甘い求愛

「千晶……」

「智哉さん……」

彼が、私の身体の隅々に一つずつ丁寧にキスを落としながら、反応を楽しみ、私との距離がなくなった頃には、職場で呼ぶ『有瀬さん』でも、2人きりの時に呼ぶ『チャキ』でもない、私の名前を何度も呼んでいた。

もちろん私だって、出会ってからこれまで『智哉さん』だなんて呼んだことなかったのに、いつの間にかもう何度も啼く声をあげながら繰り返してる。


浦島さん、もとい智哉さんは私の身体をゆっくりと、時には性急に弄ぶ。その度に私は何度も意識を手放して、気づいた頃には体のあちこちにバラの花びらみたいな智哉さんの証が残っていたんだった。


智哉さんの程よく筋肉のついた腕の中で眠ったのは、外が段々と青白んできた時間帯だった。

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