イジワル上司の甘い求愛


「よし、これで大丈夫だろう」

21時を少し過ぎた頃、浦島さんは大きく伸びをしながら満足そうにそう言った。

「ありがとうございます。本当に助かりました」

「ちょっと一服してくるから、内容確認しておいて」

私の言葉に、目を細めて頷くとジャケットから煙草を取り出し、そそくさと部屋を出ていく。


浦島さんの仕事は、想像以上に完璧だった。
5つの付箋のほとんどの業務を1時間足らずで終えてくれていた。

それだけじゃなくて、私が隣で事務作業をして戸惑っていると的確に声をかけてくれて指示だししてくれる。


おかげで私の事務作業の効率だって良くて、予想以上に作業が進んだ。

手帳に残っている付箋だって残りわずかで、これなら今週中にはすべての業務を終えることが出来そうだ。

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