【完】今日も、君と初恋中 〜ヤンキーくんと甘い恋〜
ハンカチを受け取りながらそっと目を上げた私。
と、視界に入ったのは、彼の髪の隙間から見えた赤いピアス。
……ドッ
心臓が嫌な音を立てる。
赤いピアスが中学生の彼と重なって
あの日の記憶が───……。
やっぱり怖い……。
突然膨らんだ恐怖心に襲われ、直感的にそう思った。
は、早く教室に帰ろう……。
「あ、あの、ありがとうございました……。
それでは……っ」
ロボットのようにお辞儀をして、教室に戻ろうとした時。
パシッ…
乾いた音がして、気づけば私の身体は制止していた。
なぜなら……結城くんが私の手首を掴んでいたから。
───ドクン
「ちょっと待てよ、まだ……」
結城くんがそう言ったのも耳に入らず、胸の中に真っ黒い霧が立ち込めた。