あの日の桜はⅡ【大幅修正中】
「うーん、そういうわけでもないんですけど。あんまり人とアウトドアにはいかないかもしれないですね」
そういった、私は少しだけ目を伏せた。
「そうなんだ、もしかして本当に行くの嫌だった?」
少しだけ、声色が心配に変わった葵に視線をやり、私は首を横に振った。
「いえ、私も海は好きなんです。行くのがあまりなかっただけで。だからすごく楽しみです!」
嘘でもない、思わず上がった口角に自分でもびっくりしながら葵が良かったと安堵の息を漏らしたのを見つめた。
「じゃあ、今日はいっぱい楽しもうね」
「はい」