この思い秘密です

だが・・・

腕は掴まれたままで

視線の先の淳平の顔に笑顔はなく

「そんなに辛くて泣くぐらいなら・・・・諦めろよ。どうせ片思いで、相手にも
告白してないんだろ?」

淳平の思わぬ言葉に頭の中が一瞬真っ白になった。


たしかに辛い恋だよ。

諦めたが楽だってことくらいわかってる。

淳平も悪気があって言ったんじゃないってわかってる。

わかってるけど好きだからやめれない・・・それが恋ってもんでしょ~


それなのに・・・・淳平にだけは言われたくなかった。


「淳平には関係ないじゃん」

「凪?」

「私が誰を好きになろうが淳平には関係ないじゃない。
好きな人の事を思って胸が苦しくなったり、泣きたくなったってそんなの承知で
好きなのよ。それが恋なのよ。何もわからない淳平に私の恋に口出ししないでよ!」

「俺は、凪がー」

「両思いだけが恋じゃないんだよ。好きだけど胸に秘めておくのも・・・恋なんだから」

淳平は何かを言おうとしていたが私はこれ以上何も言われたくなかった。

淳平は掴んでいた私の腕を離したがまだ納得していない様子だった。


「私は・・・好きでいられるだけで・・・・満足だから・・・
でも淳平に心配されるようじゃパートナーとしてもマネージャーとしても
失格だね。明日からはちゃんと・・・いつもの私に戻ってるから・・・・」


私は淳平の横を通りそのまま自室へ戻ろうと再び歩き出したのだが・・・

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