この思い秘密です
スーツケースの積み込みが終わり車に乗り込もうとしたら
「凪ちゃん」
今度は坂下さんに呼ばれた。
「坂下さん、後の作業頑張ってください」
「まかせなさい。それより作業が終わって東京に戻ったら・・・僕とデートしてよ」
「で?・・・デートですか?」
驚いて復唱すると坂下さんは相変わらずとびっきりの笑顔を私に向けた。
そしてちらりと横をみると淳平は急に不機嫌に私に背中を向けた。
坂下さんは淳平がいても構わず食事でもいいからとしつこく誘ってきた。
「食事だったら・・・いいですよ。っていうかお疲れさん会みたいに
淳平と3人でどうですか?」
咄嗟に淳平の名前を出してしまったが
「・・・俺は・・遠慮しとくよ・・・2人でどうぞ。じゃあ・・」
と背中を向けたまま家の中に入ってしまった。
せっかく少し歩み寄れたかなと思ったんだけど・・・・
っていうか・・・
「坂下さん!デートってなんですか?他に言い方あるじゃないですか」
口を尖らす私に坂下さんは
「・・・・勘違い・・・してるんだよ」
とニヤリ。
「は?勘違いって?」
「う~~んその話はまた今度、デートの時に話すよ~~。ってか
岡ちゃんがさっさと仕事に戻れって顔でこっち見てるから行くよ」
「ええええ?」
坂下さんは手をヒラヒラさせながらスタジオへと戻ってしまった。
しかし・・・・坂下さんの言う勘違いって何なんだ?
まさか淳平、私の好きな人が坂下さんとでも思ってんの?
ないない・・・・有り得ない。
っていうか・・・・坂下さんには奥さんがいるんだもん
論外でしょ


