虹色のラブレター
『千鶴!!』
僕は受話器に叫んだ。
だけど、返事はない。
彼女の小さな吐息だけが聞こえたような気がした。
『千鶴!!どこに居るの!?』
僕はもう一度叫んだ。
「あはは……智?ビックリした?」
小さく震えた声で、ちっともおもしろくない様な笑い声を混ぜながら言う千鶴の声が、受話器から聞こえた。
それが逆に、千鶴の身に何かあったことを予感させた。
『千鶴……どこに居るんだよ!!』
「うんと……智の職場の近くだよ。ボーリング場の裏……」
『どうしてそんなところに……』
少し言葉を詰まらせながら彼女は言った。
「が、学校が早く終わったから……その、一緒に帰ろうと思ってね……でね、そ、それで……迎えに行ったんだけど……入れ違いになっちゃったみたい……だね」
『それ……嘘だろ?』
「う……嘘じゃないよ」