クールな溺愛彼氏様⁉︎



気さくな性格だからか、いやらしく感じないんだよね。
それに、たぶん私を元気づけようとしてくれたんだと思う。


だめだな、気持ちが表に出やすいのは、仕事には不向きだ。




「よし。頑張ろう」




気持ちを切り替えて今日も一日頑張ろう。




「てんちょ―!今日も一日頑張りましょうね!」

「お、突然元気だな、おい。がんばろー」



張り切る私を見て、呆れながらも笑う店長。
私は張り切って開店準備を進め、無事オープンまでに済ませることができた。



日曜日は、もちろん私服姿の女の子たちが多い。
女の子同士だったり、カップルでだったり。
それは様々だけど、決まってみんな笑顔で幸せそうだ。


「美味しい?」

「ん。くってみる?」

「うん。私のも食べていいよ」




とあるカップルが、仲良さげにお互いのケーキを食べ合っている。
ああ、いいなぁ。

私、あんなことしたことない。


そもそも、椋平とカフェなんて来たことないのだ。
デートらしいデートもない。

決まって、椋平の家に私がいく位。


それは、お互いの仕事上仕方のないことだけど。




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