クールな溺愛彼氏様⁉︎
仲良すぎて、羨ましいぜ。
この野郎。
今の私には、目に毒だわ。
「荒んだオーラが出てるぞ」
「え?ああ・・・わかりますか」
「おいおい、認めるなよ」
注文を取って戻ってきた店長とカウンターで鉢合わせ指摘を受ける。
幸せカップルの洗礼を受けたんだ、荒みたくもなる。
「なんかあったのか?」
「聞かないでください。話せば、ドロドロした感情で収集つかなくなりそうなので」
「よっぽどのことがあったのか」
憐れむような目で見られる。
やめてくれ、同情なんていらねぇよ。
仕事中は忘れると決めたんだ。
早速、意思が崩れるところだった。
そんなこんなで夕方まで働いた。
時刻は午後4時。
あと2時間で上がりの時間だ。
あと少し。
カランカラン。
少し人の落ち着いた頃、入り口の鈴が鳴る。
お客さんのご来店だ。
私は慌てて入口に向かった。
「あ・・・」
そこにいたのは、椋平・・・だった。