HER


「なになに〜レイだって幸せになるんだよ!もちろん、レイのお姉さんだって、いい人見つけて、そのうち結婚しちゃうって!」



軽い気持ちで言ったわけでは決してない。ただ、レイにとっては受け取り方が少し違ったようだ。



「余計なお世話だって言われるから、絶対言わないけど、あの人家族が居なくなったら、ほんとにダメになる気がするんだよね。今は一緒にいる親もおばあちゃんも、もしみんなと別れるときがきたら、私が帰ったとしても、みんなほどできないもん。」



あの人、自立するっていってたのに、地元で就職してから、実家暮らしに舞い戻りだし。と小さな声で呟いた彼女。



いままでお互いの家族の話でそこまで深く語り合ったことはなかった。



だから、余計に気になる。



レイのお姉さんの話。








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