誰にも内緒の溺愛旦那様
『──もしもし、柚?案外早く終わるかも。お母さんも一緒に、晩飯食べないかな?』
「お母さん…行っちゃいました…。次はシンガポールって……」
『そっか……。
じゃあさ、生活に必要なもの…荷物に詰めて待っててよ。
俺のマンションで…暮らして。』
「……いいんですか………?」
『うん…ごめん、俺が、柚と一緒に暮らしたいっていうわがまま。』
「……分かりました!待ってますね。お仕事頑張ってください」
『うん。ありがとう』
電話が切れて…。
大きなカバンを探した。
服と、制服と、教科書と……
あたしがいなくなったら、この家は……
本当に空っぽになっちゃうんだ……。