強引上司の溺愛トラップ
そんなことを考えてついぼんやりしてしまう私に、千鈴さんは言った。

「そうそう。渡辺さん、職場での優くんってどんな感じなの?」

「おい。スパイ目的で来た訳じゃねーんだろ?」

「そうよ。だからこれは、私個人の興味よ」


あ……やっぱり仲良さそう。ただの幼なじみと聞いても、やっぱり不安になっちゃうなぁ。


「で、どうなの?」

「えと……課長は、凄く仕事の出来る方で、いつも本当に助けてもらっています。少し厳しいところもありますが、それ以上に……


優しいです」

変に意識して、妙な間が開いてしまったけど、決して仕事している時の課長とプライベートの課長をごっちゃにした訳ではない……


つもりだったけど、やっぱりちょっとはプライベートの課長のことを言ってしまったかもしれない。仕事中は優しさより厳しさが目立つからね。


すると、私の言葉を聞いた千鈴さんは。


「……優しい?」

と、ジトッと私を睨み付けた。


え……何? 私、何か変なこと言った? 優しいって……褒め言葉だよね?
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