気になる!
「もう誰か一人二人は喋ったんじゃないの
?」


してません!とばかりに美鶴はブンブン首を
振った。
優理にペラペラ喋らなかった自分を褒めたい。


「俺の知らない所で噂が広がろうもんなら
どうなると思う?やってみたい?」


…おかしい。何でこんな事になっているのか。
普通あんな所を見た自分の方が、弱味を握れる
立場なんじゃないのか。


第一、どうしてくれんの?なんてどういう事?
何の責任をとれっていうの?


陰険!因業!猫かぶり!居丈高!倨傲(きょごう)!腹黒!山師!譎詐(けっさ)!うん〇!
「〇〇〇〇〇」!(お好きな言葉をどうぞ。)


美鶴は凌にぴったりと思える様な言葉を羅列
した。
だてに暇潰しに辞書を読んでない。


「ちょっと篠田さん!」


司書の安田さんが凌の肩越しに、こちらへつかつかと凄い勢いで向かって来るのが見えた。


「あなたねぇ、昨日鍵掛けないで帰ったで
しょう!」


「-あ!」


しまった。忘れてた。




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