気になる!
「鍵を返却しに来ないのをおかしいと思っ
た事務室の人が掛けていってくれたから
良かったものの、頼まれた事くらいちゃん
とやってくれないとこっちが困るのよ!」


「あ…す、すみませんでした…。」


美鶴はやってしまった、と青ざめて深々と
お辞儀をしたが、それを見る事なく司書は
来た時と変わらないスピードで戻っていった。


「何だあれ。すんげー司書だな。」


「…。」


流石の凌でもあっけにとられている様だった。
今日は何て日だろう。
クラス委員の凌からは言いがかりの様な脅しをかけられ、司書からは怒鳴り声で注意をされ、
そしてその一部始終を凌に見られてしまった。


それもこれも全ては昨日の凌のあんな所を見
てしまった事から始まるのだ。


図書委員にだって、なっていなければあんな
時間に図書室にいることもなかったはず。


もっと言えばこの高校を選ばなければ…、
そこまで考えて美鶴は止める事にした。
タラレバを考え始めたらキリがない。


もう、いじけた考え方しか出てこなかった。
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