気になる!
「新しい本は新しい本で印刷の臭いがして
いいんだよ、…って臭い嗅ぐ為に本借りる訳
じゃねぇし、ちゃんと読むわ。」


ソウデスカ…。


「じゃあ手続きしてくる。」


「おー。さんきゅ。」


美鶴はカウンターへと向かったが今日の当番は
席を外しているのか、不在だった。


まあいいか。私が書いても。


美鶴はカウンター裏へ回り、借りる本から裏表紙についている貸出しカードを取り出し、1年5組の引き出しに入っている個人の貸出しカードの中から凌の名前を探し出した。


「あった。」


今まで気付かなかったが、凌はこれまでにけっこう借りてたようだ。カードはもう少しで、記入欄がなくなってしまう。


「…あれ。これって…。」


美鶴は何かに気づいた。
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