嘘つきな唇
「子供は寝る時間よ…」
「バカ言わないで下さいよ。俺21の社会人ですよ?」
「今年の1月に成人式迎えたばかりなんだから、まだガキよガキ。」
「ムカつくな。もう慰めてあげませんよ?」
「慰めて貰ってるつもりはないわよ。」
私がそう言うと暫く黙り込んでいた相川はグシャッと音を立てて缶を握りつぶした。
「慰めるのも大変なんだから早く別れて下さいよ」
不意をついた突然の痛い言葉に
胸がキュッと締め付けられる思いを感じた。
「うるさいわね。分かってるわよ…
わかってるけど…」
胸を締め付ける痛みに絶えられなくて言葉に詰まると
大きな手のひらがのびてきて私の頭を優しく撫でた。