嘘つきな唇
笑顔を向けた私に相川は視線を落として見せる。
「もう、俺もお役ごめんですよね?」
なんて聞くから
ふきだして笑ってしまった。
「意味わかんない。」
すると
不意に頭を抱き寄せられて
胸の高さまである非常用パーテーションが体にぶつかるのと同時に
唇が重なった。
まだ…
相川はお酒を飲んでない…
と、いうことは
シラフ?だよね?
重なる唇を
拒むこともしないで
目を伏せながらそんな事を考えていると
ゆっくり離れてく唇。
相川は
お酒も飲んでないのに頬を赤く染めていた。
「
こんなパーテーション越しなんかじゃなくて
もっとあなたの近くに行きたいです…」
震える声。
私は小さく頷いて
「いつかね。」
と呟いた。