振ったのは僕だった。



「私は良いと思うけどねぇ、岡田君」


『いや、だからあの子は弟…』


「傘も貸してくれたしねぇ。会社の人も傘忘れた人多かったのにわざわざゆりに貸すんだもんねぇ。」


え?あれ?会社の人の傘に入れてもらうって言ってたような…


「うわやば!あたし次の電車逃したら1時間以上待つことになるんだ!ちょっと今から駅まで走るから!あ、ごちそうさま!」



私をおいて一人で先に走って帰った日向さん。


嵐のような人だなぁ…



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