ノイジーマイノリティー



今日中に終わらせなくては



ならない仕事が残ってる



終わらないと帰れないのだ



残業も少しならいいけど



八時を回るのは辛い



休日出勤なんて嫌すぎる



「早くやっちゃおう



帰れなくなるよ。」



先輩はそう言って



猛烈に仕事を始めた



すると、電話が次々とかかり始めた



見落とさないように



間違えないように



人から人へ



繋げていくのが



私の仕事だ




忙しいと時間はあっという間に



過ぎていく





思ったより残業もしなくて



済みそうだった




順調に仕事が進んだのだ




もう少し仕事をするという



先輩に挨拶をして



部屋を出る



ロッカーに荷物が置いてあるので



取りに向かう



廊下ですれ違う人に挨拶をする



歩く度に



緊張のがほぐれていった




そういえば



今日は週末だった



仕事に集中しすぎて



曜日のことなんて忘れていた




服を着替えながら



今から何をしようと



考える



するとロッカーに入れておいた



スマホが震えた



ハルからのメッセージだった



今日は北陸にいるみたい



海をバックにピースする



ハルが写っていた



バンドの皆と観光してるみたい



今夜も演奏があると書いてあった




今はリハーサル中らしい




「刺身定食がおいしかった。」



と書いてある



幸せのおすそわけを貰ったみたい



こうしてハルは



いつも私をどこかへ連れていってくれる



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