中毒性アリ!?副編集長に手なずけられました
「ま、真塩さんっ……ここ会社ですし」
「電気は消してあるし、ここには誰も来ないよ」
「そ、そういう問題じゃ……あっ……」

紫水の服に手を入れて、下着のホックを外すと、彼女は恥ずかしさからか俺にぎゅっとしがみついた。

「くっついてもらえるのは嬉しいけど、これじゃ触れないんだけど」
「し、仕事終わりだし、汗のにおいするかも……」
「いいよ、紫水だったら気にならない」
「あ、汗の成分は人間皆同じですよ……」
「……うん、それで?」
「ま、真塩さんっ……あ」

紫水をソファーに押し倒して、服を捲って、心臓の真上に直に手を重ねた。

「はは、心臓、破裂すんじゃねーの」

そう笑うと、紫水はうわーと呻くような声をあげて、顔を手で隠した。
「うう……白木さんには確実に殺される……」
「明日からオフィスで奈々って呼んでやろうか?」
「最低ですね本当……笑えない冗談ですよ」
「そこまで怖いのか、あいつは。実は白木、俺の親友の親戚で、なんか食事の誘い断れなかったんだよな」

話しながら胸を優しく撫でると、紫水はぴくっと肩を動かした。それでも頑なに顔を隠しているので、俺は煽るように囁いた。

「最初から目隠しプレイかー、緊張するなー」
「ち、違いますっ……! ただ、す、少しまだ怖くて……あの人以来してないから……」

その言葉を聞いて、俺はゆっくり紫水の顔の前にある手をどけた。その時、彼女の手がわずかに震えていたことに気づいた。
紫水の上に馬乗りになった状態で、彼女の顔を見つめた。

「……俺も怖いよ。……実は史上最強に緊張してる。ソファーでやったことないし」
「わー! やめてください露骨なっ」
「でも、大丈夫だから、任せて。紫水は何も考えなくていい」
「……真塩さん」
「俺を、怖がらないで」

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